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「ひとりぼっちは寂しいものです。
叱られて暗い屋根裏にやられた時は、ほんの少しでも楽しい事を考えたものでした。
そうしたら、部屋の隅に巣を張っている蜘蛛と仲良くなって…
天窓から見える空の様子が変わるのが見えて…光にフワフワ、踊り飛んでいる埃と遊んで…
天窓から屋根の上に出て一日中雲を流れるのを見ていたら…偶々やって来たバンシーさんとお友達になりましたかね。」
ワタシは悪戯っ子でしたので、叱られてばかりでした…と、悪戯っ子の笑顔で男の子の頭を撫でました。
男の子が小さな声で『ぉかあさん…ぉとう…』と言って涙をこぼしたのでした。
「ワタシはお父さんとは一緒にいなかったのでよく分からないのでした。
お母さんが亡くなって会えなくなってしまい、代わりにお父さんとは会えるようにはなったのでしたが…。
嬉しいのは嬉しいのでしたが、ワタシ少々戸惑っているのでしたとさ。」
男の子はポカーンとしてます。
「ワタシ、同じ年頃の男の子と接するようになったのもつい最近…お母さんが亡くなってからですし。
正直なとこ、年下の子の応対はよく分からな過ぎで…」
本当に困り過ぎでと男の子を見ると、男の子も困った表情で笑ってました。
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