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男の子の手をむんずと掴んで、ワタシは公園のゲートに進みます。
今なら、一緒にゲートに入れますし…
あまり闇に染まっていなくて、本当に良かったでしたとさ。
ジャックちゃんよりもちょっと大きめにバチバチッ!と言いましたが…
一瞬だけ「ひょっ!?」と声を上げて、男の子も公園の中に入れますた。
「アハハお姉ちゃん、喋り方へーん!」
「“ワタシは男の子です,喋り方は只今勉強中ですので、変でも仕方のない事です”」
男の子はもう一度、目を見開いてワタシを見上げました。
「ワタシ、お母さんは日本人で生まれたのも日本でしたが…育ったのはウェールズの田舎町でしたとさ。」
瞳をキラキラさせて見上げている男の子が可愛らしくて、頭に手を乗せました。
乗せた手をどうすればいいのか分からなかったので、2・3度ポンポンと優しく叩いてみました。
「お母さんに会っても、お母さんはアナタが見えないかも知れません。」
男の子の瞳のキラキラが曇ります。
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