第1章

6/41
前へ
/685ページ
次へ
「銀星さん護さん、実は…。」 隣村の寺子屋の橘先生や川上に住む混血河童の河原くんから聞いたのでしたが… 「この辺りに毎夜鬼が現れて、若い男の子を取って喰うそうなのですた。」 「大輔くん…語尾に『た』は付けないこと!」 はい!護さん。 鬼と聞いて、銀星さんの顔が少し歪んだ気がしたのでしたが…? ええと…それでですね… 「ワタシ、鬼がいる鬼ヶ島に行って…」 「鬼退治をして来るのですね!」 ええと…護さん? 「そんな危険な事を…許しません!」 ギュッとワタシを抱きしめる護さんですが…グェッ 「おい、お前…」 「僕は貴方に“お前”と呼ばれる筋合いはございません!」 「…面倒くさい奴だな…おい、副会長。」 「…」 「チビすけが苦しがってんぞ。放してやれ…あと“可愛いガキには旅をさせろ”と言うじゃねーか。 その細腕で鬼とやり合えるか、現実を分からせてやるのも親の仕事じゃねーのか?」 「…大輔…く…ん」 グェッ…護さん…giveですし!…息できませんし!…give!give!ギ~ブッ!!!
/685ページ

最初のコメントを投稿しよう!

283人が本棚に入れています
本棚に追加