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「機長、管制塔と繋がりません!」
「機長、計器が全て作動停止しています!
レーダーも…正常な位置確認ができません!」
「空港を発着してから5分も経っていない。
場所はまだ日本上空の筈だが…。」
目視をしても、周りの様子はわからず…
「パステルカラーの積乱雲?
しかも雲と言うより…」
「綿飴製造機の中に突入したみたいだ?」
綿飴は機体の先端にへばり付き厚みを増していく。
このままでは、ジェットエンジンの噴出口を詰まらせて、更なるトラブルを生むことは目に見えている。
今のところはまだ安定して飛んでいるが…何時真っ逆様に急降下してもおかしくない状況だ。
下の状況は掴めないが、被害を考えれば街中にだけは落ちて欲しくない。
そう願うのは、副操縦士のジョンだけではない筈だ。
「き、機長、エンジン音が止まりました!」
「マイケルくん、最後まで諦めるな!」
「ラジャー!」
不運な見習い操縦士は、気丈に振る舞っているが…その声も手も震えている。
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