気づいたら異世界へ

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もー、どーにでもなーれー(棒) な精神で、俺はされるがままになる 幸いにも目は閉じているから、カヅキの裸体は見えない 「一人前に緊張しているのか?クク」 「・・・うるへー・・・」 こいつ、俺が我慢しているとも知らないで・・・! と、興奮するな俺 とりあえず、カヅキの幼女時代でも思い出せ 眠り姫時代は、本当に大人しくて可愛かったのになぁ・・・今じゃ、バーサーカーだもんなぁ・・・ 「そりゃそうだ、眠くて動くのが億劫だったからな」 「人の心を読むな!!」 そーゆー、デリカシーない所が、お前の悪いところで、俺は、大っ嫌いだ!! と、心の中で強目に言ってみる 「読んでねーよ、口からダダ漏れてるぞ?戯け」 ごんっ、と殴られた 「・・・・んじゃ、無心無表情なら良いのか? 良いんだな?」 「はぁ相変わらず両極端な考えだな、もう少し柔軟な思考を持て」 泡を洗い流され、俺はため息をついた 「んじゃあ、どーしたらいーんですかね? 俺は舞しかない単純馬鹿ですから? 成績優秀なカヅキさんは、馬鹿な俺に教えてくれたりするんですかね?」 「お前なぁ・・・まぁ良い、お前が俺を意識してんのは確認出来たからヨシとしよう」 ・・・なんだと? ピタ、とカヅキは俺の背中に抱きついた 「あ、あの、カヅキさん?」 「怪我、治って良かった」 グス、グス、と鼻をすする音が聞こえ、抱きつく力が強まる 肌が触れてる感触がしないので、後ろを恐る恐る振り返ると、彼女は水着を着用していた 「お前、なんで泣いてんの?」 「わーーーん」 えーーーーーー・・・ 困惑しながら、俺は眺めるしかない と、俺は思い出す こいつは、他人がどうなろうと知ったこっちゃないが、身内が傷つくと我が事のように傷付いて泣くのだ ・・・俺、身内だと思われてたのか 「わーーーん」 泣き止まないカヅキを引き剥がし、抱きしめた 「泣くなって、俺が悪かったから・・・」 「うん」 頭を撫でてやると、彼女はだんだん落ち着いてくる ・・・どうしよう 俺、マッパなんですけど
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