あわただしい朝

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到着。 「あの、ありがとうございました!」 「いえ、元はと言えば私のせいですから…」 と言いながら、綺麗な人は苦笑する。 「お名前は…聞いてもいいですか?」 「あ、そうでしたね…まだ言ってませんでした… 私の名前は、和神 蒼です。 君は…?」 「あ、俺は…燐堂 旭です。」 「旭くん、か…いい名前ですね。」 なんて、すごく綺麗に笑うもんだから… 「…?顔が赤いですよ…?」 「ふぇっ?…あ、いえ、大丈夫ですっ! ありがとうございました…!」 「っ…いえ、それでは。」 …見とれていたら、急に声をかけられて変な声を出してしまった。 なんだろう…おかしい… 和神さんが笑った時、 顔に熱がたまったかのように熱くなって、脈も早くて、鼓動も、聞こえてしまうのではないかっていうぐらい早く、大きくなって… なんだよ、これ…これじゃあまるで… 恋みたい、ではないか…。
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