第三章 死から来る者

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 すぐに全速力で走り出す亜里沙は、 どんなにおしゃれをしていても、 靴はスポーツシューズだった。 ふわふわと揺れる髪は、 肩まであり、 くるくると巻いていた。 「猫は、 一言では説明できない生き物。 私は、 ただ『死から来る者』とくくる。 でも瞬君には見えなくてもいいものだね」  亜里沙は、 瞬が猫を見えるかどうかを知りたかったのかもしれない。 そうすると、 亜里沙は一体何者なのだろうか?  瞬は亜里沙に次の質問が出来ないでいた。 「ユカさんだったっけ? 猫を欲しがる少女の調査が先みたいね」  亜里沙は、 立ち止まった瞬を振り返り、 困ったように少し笑った。 その笑顔は、 いつもの亜里沙の笑顔とは違い、 とても寂しいものだった。
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