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瞬の手が上から降るようにやってきて、
神宮寺の手を止めたのだ。
上、
瞬はどうやら街灯の上からやってきたようだった。
しかし、
誰も瞬のその行動を見ていなかった。
通りの人は、
まるで瞬が見えていないようなのだ。
「遠藤夏もここでは何もできないよ。
けれど、殺しにくるね、
神宮寺さんを」
人間の枠から外れた者。
神宮寺は色々な国の人間と会ってきたが、
目の前にいる瞬、
そして遠藤夏のような者に初めって出会った。
「面白い」
神宮寺は、
心の底から面白いと感じた。
体験した事もない事件。
探偵をやってきて良かったと、
しみじみ感じた。
しかし、
神宮寺のその感動は、
瞬には全く理解できない代物だった。
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