第三章 遠藤夏

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 瞬の手が上から降るようにやってきて、 神宮寺の手を止めたのだ。  上、 瞬はどうやら街灯の上からやってきたようだった。 しかし、 誰も瞬のその行動を見ていなかった。 通りの人は、 まるで瞬が見えていないようなのだ。 「遠藤夏もここでは何もできないよ。 けれど、殺しにくるね、 神宮寺さんを」  人間の枠から外れた者。 神宮寺は色々な国の人間と会ってきたが、 目の前にいる瞬、 そして遠藤夏のような者に初めって出会った。 「面白い」  神宮寺は、 心の底から面白いと感じた。 体験した事もない事件。 探偵をやってきて良かったと、 しみじみ感じた。  しかし、 神宮寺のその感動は、 瞬には全く理解できない代物だった。
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