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サイトの運営をしているのは、瞬ではない。
お金の条件と、
メールのやりとりだけで繋がっている仕事仲間だった。
サイトの運営者は、
瞬の本名どころか姿、年齢も知らない。
依頼の内容をメールで送信すると、
欲しい情報・聞いて欲しい事柄等の指示があり、
やがて写真が添付されたメールが返ってくるという仕組みだった。
写真の価格は条件により異なるが、
おおよそ一枚千円。
最低三枚の購入で仕事を引き受けていた。
写真が高額になるのは、事件がらみの場合と、
時間の経過の激しいもの。
ちなみに、
三十年以前の条件のものは、
引き受けていなかったので、
《持ち帰りの瞬》は三十歳で
自分の生まれる前の事は知らないのだという説が有力だった。
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