第1章

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日並の家は公団だった 居間を中心に日並の部屋と多分両親の部屋がある様だった 「何か問題でも?」 生まれて初めて入った女性の部屋で目の前にはキャミソールにハーフパンツ姿の日並…目のやり場に困る… 「今、「コイツ意外と良いからだしてんなグヘヘ」とかあらぬ妄想しているとしたら私は一人の女子高生として舌を噛みきるしかなくなるのだけれど?」 「相変わらず日並の頭の中の俺はどうなってんだよ」 俺は笑って買って来たジュースを飲んだ 「日並は超能力って信じるか?」 「信じないわ非現実的だもの」 「じゃあ自分の体に起こっている事は?」 「信じるわ、現実だもの」 「俺もそうなんだ、超能力って信じてない…」 「何が言いたいのかしら?」 「日並の家って豪邸だって噂だよね?」 「さてね、噂っていい加減なモノだからね…過去はそうだったけど今は見ての通りよ」 「俺もそうなんだ…実家はその地区では名家でさ、姉と妹はそりゃあお姫様扱いさ」 「海原君は落ちこぼれって訳ね、今の話から推測すれば高校生なのに独立してるって事になるからね」 「追い出されたんだよ、俺には不思議な力があってさ…今はコントロール出来るんだけど、子供の頃は無意識に他人の心の中が見えてさ…近所でも不気味がられてさ、しまいには「海原家は祟られてる」とか言われてさ…小さな町だからね…それで中学卒業前に地元では死んだ事にされて、絶縁されたんだ」 俺は自虐的に笑ってため息を吐いた 「それを私に聞かせてどうするつもり?同情でもして欲しいのかしら?」 「俺だけ日並の秘密知ってるのはアンフェアだからさ」 「生憎と同情しないわよ?一応言っておくけど変な事したら大声出すわよ?」 「しないって」 「これも一応だけど隣に父居るからね」 全く今更だ…
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