第1章

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翌朝目覚めて、 昨晩そのままベッドで眠ってしまった事に気づく。 「化粧も落とさず寝ちゃった……」 もうすぐ28になる私。 メイクしたまま朝まで過ごしてしまうのは 肌にかなり悪いと思う。 肌がひび割れている様な感覚があって 思わず両手で顔をおおって ため息をつく。 私は起き上がりシャワーを浴びる事にした。 着替えを持って 部屋に鍵をかけ、一階に降りてシャワー室に入る。 暖かいシャワーを頭から浴びて ふーっと息をついた。 今日も1日が始まる。 髪が、短くなったのでシャンプーもだいぶラクだ。 シャワーを浴び終えて 部屋に戻って髪を乾かす。 わー、髪短いって こんなに乾かすのがラクなんだ。 ボブになった髪は いつもより半分の時間で乾いた。 メイクを終えて、支度が終わると 「そうだ……ナオトさんから香水貰ったんだ」 昨日ナオトさんから貰った世界で1つだけの 私のために調合された香水を 思い出した。 バッグから取りだして 手首につけてみる。 うん、昨日よりハッキリ香水の香りが分かる。 石鹸のようなシャンプーのような 香水じゃないみたいに 爽やかな香りがした。 少し柑橘系の香りも混じっている。 香水を作れるなんて ナオトさんて、スゴい。 仕事でフランスに行くって言ってたけど 香水も関係あるのかな。 『またオレの相手してくれたら嬉しいんだけど』 ナオトさんが どうゆう意味でそう言ったかは 分からないけど 出来るなら あまり接触したくない。 ……ナオトさんは 何を考えてるか よく分からないから。
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