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「あの、成宮さんの気持ち嬉しかったです。
成宮さんには、ずっと支えてもらいっぱなしだったから、
どう伝えていいかわからないんですけど...感謝してます
凄く...」
最後の言葉を言い終える前に彼は私を抱きしめた。
この手で何度も慰められた。
この胸に何度も涙を濡らした。
彼のくれた沢山の優しさで、私は前を向いて歩いている。
「おやすみなさい。佐藤さん。
また、ゆっくりお茶でも飲もう」
「はい、美味しいお菓子持って行きます」
「楽しみにしてるよ」
何もなかったかのように彼は友人へと、戻ってくれる。
そのさりげない気遣いが嬉しくて、
ほんの少しだけ、ぐすりと泣いた。
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