キスフレ2nd kiss Vol.28

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翌朝、結婚式会場のあるホテルのスイートルームで 杉田君を引っ張り出した私は、 愕然と肩を落とした。 「ふああああ。俺寝てねえの、またあとでね」 大きな欠伸をした後、突然の来訪者をもてなしもせずに、 扉を閉めようとする。 薄いスリッパを引きずる素足に飛びつく寸前扉が閉まった。 何度もベルを鳴らしてみたが彼は出ては来ない。 小栗のワスレモノではない。 私との別れの理由で、 彼は隠していることがある。 語っていないことがある。 私たちの別れの理由を、知らない限り前には進めない気がした。
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