キスフレ2nd kiss Vol.28

30/40
前へ
/40ページ
次へ
「懐かしい友人に声をかけようとすることが、おかしなことかい? リヨンにまで別れた男に会うためにやってくる君のほうが、 よっぽど尋常じゃないと思うけどね。 それとも、ただの旅行としらを切りとおすんだったら、 それでもいい。 観光にきたのなら 僕がリヨンの見どころを案内してあげてもいいけれど?」 「あなたに案内してもらう筋合いないから」 「そうじゃあ、僕は家に帰るとするかな」 「ちょっとまって」 つい彼を呼び止めてしまった。 「観光するんだろう?」 全てを見切った眼で彼は言う。 時間ばかりが過ぎてゆく。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

638人が本棚に入れています
本棚に追加