キスフレ2nd kiss Vol.29

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ドアが開き、足音が複数響いた。 日本語ではない言葉が飛び交っているなかに、 ワンポイントのグリーンの馬の刺繍がされた 淡い水色のワイシャツ姿の小栗が部屋へと入ってきた。 小栗の他にネルシャツにメガネののっぽの男性と、 ベースボールキャップをかぶり、 ニューヨークヤンキースのマークがおなかの真ん中に ドンと張り付いたTシャツを着た小太りの男性が部屋に入ると、 私をみて口笛を吹いた。 白髪の背の高い男性が、私と阿部さんを指さして、 驚いたようなリアクションをしている。 それに阿部さんは笑いながら受け答えをしていたが、 小栗は、困惑した表情を、私と阿部さんに向けていた。 「小栗君にわざわざ日本から会いに来たんだってさ。 なんでも話がしたいことがあるそうだ」 私の肩をポンと阿部さんは叩いて小栗の前へといざなった。
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