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文也は自分のスマホを操作し
猫のようにフラッといなくなる爽に
爽の同意を得て、着けた首の鈴を鳴らす。
位置情報は思ったより近かったようで
ホッとしたように立ち上がる。
「柳、こんなことになって悪いな・・・。
出る前にもう一度逢えると嬉しいんだが。」
もちろん、と柳は笑顔で頷く。
すまんな、と文也は皆に謝って外へ駆け出した。
海部はつくづくと言った様子で呟く。
「アイツも大変だな。」
まあね、と三田が苦笑する。
「浮世離れした爽を現実に繋げるのが役目だからね。
正直、フツウの人間じゃ
爽の相手は三日と持たないだろうね。」
でも、まあ、と柳は笑う。
「アイツもフツウとは違うから、大丈夫だろ。」
それもそうね、と三田が笑うと
同意するように柳達も笑う。
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