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こ、れは……。
刹那くんは私を殺すおつもりですか!?
「☆△□%※☆彡!?」
「え?何?何の暗号?美姫」
い、イケメンすぎて心臓止まる……っ!!
「わ、わた!!私!!元気です!!」
「え?」
何言ってんの、私はー!?
刹那くんの驚いた顔!!
こんな変な奴直ぐにフラれるに決まってるじゃん!!
「そ、そのね!?元気だから上履きいらないかなって思ったの!!でもやっぱり恥ずかしいからスリッパ借りようと思って……!!」
なんて苦しくて意味不明な言い訳。
刹那くんは疑うように私を見つめたあとため息をついた。
「分かった。美姫が言いたくないのに無理強い出来ない」
「あ、ありがとう……」
「でも、美姫。いくら隠し事しようとしても、いずれは直ぐにバレるんだからな」
「う……っ」
「バレたとき、覚悟は出来てるんだよな?」
なんでそんな意地悪く笑うのー!?
しかも言ってる事悪魔だし!!
だけどカッコイイ!!
好き!!
刹那くんから顔を逸らしているといきなり浮遊感が襲った。
え……?
気が付くと私は刹那くんに抱き上げられていた。
廊下の真ん中でだ。
朝の生徒の多いこの時間。
当然私達を見てくる周りの人。
ちらほら殺気が飛んでくる。
私は顔を真っ赤にして暴れた。
「刹那くん!?」
「暴れんな。そのままだと危ないから俺が連れて行ってやる」
「いや、その!!重たいし恥ずかしいからやめて……っ」
「じゃあ隠してる事言え」
「ず、ずるい……っ!!」
「どっちが?ずるいのは美姫じゃん。俺が美姫の事すげー好きだから嫌われたくなくて強気に出られないのを武器にして」
「し!?してないよ!!」
「してるんだよ。無意識に」
刹那くんは怒りながら事務室まで連れて来てくれた。
私を降ろすと事務室の窓口で口を開いた。
「すいません、スリッパ貸して下さい。あと上履きの購入用紙も」
そう言うと事務員さんは私を見て目を見開いた。
「あれ?日比谷さん、この間も上履き買ってたわよね?」
余計な事言わないで、事務員さん!!
慌てふためくと刹那くんが「ふーん」と言いながら私を見た。
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