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誰も色を付ける事が出来なかったのに、勇馬が次々に物に色を付けていく事が出来ていたからだ。
色のついた家では、マリーの家族の笑い声が響いていた。
マリーのお父さんは、
「こんなに楽しく思ったのは何年振りだろうか。」と言うと、お母さんは、
「ええ本当にそうですね。色が付くとこんなに明るくなるものなんですかね。」と頷いていた。
マリーは、ずーとにこにこしていた。
「勇馬、明日から大変だけど、頑張ってね。何かお手伝いできることがあったら言ってね。」と言うと、勇馬は、
「ありがとう、私の寝床と、食事をお願いできたら、とっても嬉しいよ。」と言うとにこやかに、笑顔を見せていた。
ここしばらくは、勇馬にとっていろんなことがあり、神経を使うことが多かった。
マリーと出会って、マリーの穏やかな温かさに癒されていたのだった。おかげでその夜は、勇馬は暖かいベッドでぐっすりと眠ることが出来たのだった。
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