第2章 ヴィクトリアの町へ

11/11
前へ
/102ページ
次へ
勇馬は、マリーを家まで送り届けようと思ったが、そうしても、マリーはまた、勇馬を追いかけてくるだろう。 それなら、いっその事一緒に旅をしようかと思ったのだった。 マリーは勇馬の答えを待っていた。 勇馬は、困った顔をしたが、 「マリー君を家に届けても、また僕を追いかけてくるんだろうね。」と言う勇馬に 「うんまた、追いかけてくるよ。」と返事を返すマリーだった。 「マリーには負けたよ。僕と一緒に行くかい。でも、僕は、君に楽をさせてあげることは出来ないよ。それでもいいのかいマリー。」と勇馬が言うと 「うんいいよ、勇馬、私は、大丈夫だよ。勇馬が一緒ならどこでも平気だよ。」と言うと頷くのだった。 勇馬は、やれやれと言う顔をしながら、内心は、嬉しく思っていた。 二人旅はさぞかし楽しいだろうと思われるからだった。 勇馬は、マリーと一緒に、マリーのお母さんが作ってくれた、お弁当を食べてお腹を満たしたのだった。 一人分にしては、とても多いお弁当の量だった。 もしかして・・・。 マリーのお母さんは、こうなることが分かっていたのかもしれないな、と思う勇馬だった
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加