第3章 マンドリーの町

8/15
前へ
/102ページ
次へ
トニーが勇馬に話している。 「勇馬、この町中に色が付いたら、人々の暗い心にもふわふわとした、明るい色が付くんだろうね。その日が来るのが、俺楽しみなんだ。やりたいことがあるんだ。」と言うトニーの顔が笑顔になっていた。 勇馬は、 「そうか、トニーがやりたいことって何だい。僕も頑張って早くこの町に色を付けるよ。」と言うと、トニーの顔を見て頷くのだった。 マリーも勇馬の傍で優しく微笑んでいる。 次の日から勇馬の町に色を付ける作業が始まった。 その傍で、マリーが静かに勇馬の作業を見守っていた。 勇馬のいる場所から次第に色がついて行くのだった。 その光景を見ていた家族の人達も驚きの色を見せていた。 やがて、色が付き町が明るくなっていくと、家の中にいた人々も次第に、家の中から出てくるの。 そして、色のついた町を見て驚いていた。 その色を勇馬がつけているのを見て知ると、口々に、これは一体どういうことなのだと、疑問の言葉を投げかけるのだった。
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加