第3章 マンドリーの町

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「あの人は誰なの。」という声かけに、近くに来ていたトニーが話し始めた。 「みんな、聞いてくれ。この世界に色を付ける事なんて、到底無理だとあきらめていたが、この勇馬の絵の具なら出来るんだよ。 この勇馬は、隣町にも色を付けて、元に戻していたんだ。 今、僕たちの町にも色を取り戻すために、勇馬が、色を付けてくれているんだ。 皆見て僕の服を、これからは、色のついた服が着られるんだよ。 これは、とてもすごいことだと思うよ。 自分たちの世界が元に戻るんだよ。 いや、元にもどるんじゃない。 もっといい世界にしようじゃないか。 みんながうきうきと幸せに暮らせる町にしたいよね。」 とトニーは、みんなに話すのだった。 その言葉を聞いた、町のみんなの顔に喜びの色が浮かんできていた。 自分達の町に色が付くのだ。 そして、前の様に元に戻るんだと言う喜びが心の中から湧き上がってきていた。 そして、町に色が多く付くようになって、町の人々の心が、とても穏やかなものになるのが感じられるようになってきた。
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