第3章 マンドリーの町

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トニーと、アンが、勇馬とマリーの前にやってきた。 そして、 「勇馬、マリー、ありがとう。」と言うと、最高の笑顔を見せていた。 二人の幸せな顔が勇馬と、マリーの脳裏に焼き付けられるのだった。 結婚式が無事に終わり、トニーの家族と町の人々に別れを告げて、勇馬とマリーは、馬車に荷物をまとめると、マンドリーの町を後にした。 「勇馬、花嫁さん、とてもきれいだったね。私感動しちゃったよ。」とマリーがうっとりとしていると、 勇馬は、 「ああ本当にきれいだったね。」とだけ答えるのだった。 本当は、マリーだって、あのまま残れば、きっと誰か好きな人が出来て、花嫁衣装を着る事が出来たのに・・・。 と考える勇馬だったが、その考えを口にすることは出来なかった。 勇馬にとって、マリーの存在が、とても大切なものになろうとしているからだ。
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