キース・バクスター

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それから夕食の品が全て並べ終えると各自の椅子に座った。 「ふ~、やっと飯にありつけるな」 空腹が限界に来ていたキースは直ぐ様食品に手を出そうとするがミシェルに手を叩かれる。 「お兄ちゃん手を洗ってないでしょ洗って来なさい」 「あ?んな細かい事は気にしなくていいだろうが。俺は腹減ってんだよ」 「駄目!手にはバイ菌がいっぱいいるんだよ。手を洗わないと病気になっちゃう。私はお兄ちゃんに病気になって欲しくないんだよ」 兄を心配する素直な言葉と純粋な瞳に見つめられ、キースはたじろぎ、渋々と洗面所に手を洗いに行った。 「あっははは、流石のキースもミシェルには形無しかな」 「ふふ、本当どっちが年上なんだか」 「う、うっせ!」 母と父は笑い、キースは顔を赤らめて悪態をつく。 それを見てミシェルもつられて笑う。キースは暫く無愛想にしていたがやがて笑いがこぼれた。 笑いは家中に響いた。 これは何気ない日常の風景。だがそこには確かな温かいぬくもりがあり、ここはキースの大切な居場所でもあった。 ―――――――――――――― 朝。キースはベッドで気持ちよく寝ていると彼のお腹に急に何かがのしかかった。 「ぐふっ!」 いきなりの来襲と圧迫感に呼吸が一瞬だけ止まった。
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