caramel 8

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それから、私は野々ちゃん達との連絡を絶った。 メッセージをブロックにし、電話は着信拒否。 酷い事をしてる自覚はある。 でもこれでいいんだ。 私から皆を突き放さないと、私はまた皆の優しさを利用してしまう。 ボーッと携帯を見つめていると1件のメールが届いた。 差出人は皐月くん。 そうだ。 私、皐月くんに何も言ってない。 恐る恐るメールを開くと『親父さん見つかって良かったな』と書かれていた。 皐月くん……。 そういえば、蘭さんとはどうなったんだろう? 両想いだったから上手くいくとは思うけど、お互いが遠慮してたからな。 皐月くんは皐月くんで無愛想だし。 聞きたいけど、私にそれを聞く権利はない。 ゆっくり携帯を置いてため息をつく。 そんな私のもとにお父さんがやって来た。 「彩乃。本当に学校を辞めるの?」 「お父さん……」 「その様子だと、友達が全く居なかったってわけではなさそうだし。いいの?友達に何も説明しなくて」 「……うん」 俯いて頷くとお父さんが優しく私の頭に手を置いた。 「わかった。お父さん、今から学校に行って退学手続きしてくるから。そのついでに、家庭教師も頼んでくるよ」 ただ頷くだけの私に優しく笑いかけてからお父さんは家を出た。 大きな部屋の中に1人でいるのは落ち着かない。 でもする事ないし……。 私は廊下に出てメイドさんに話し掛けた。 「あの……」 「はい、お嬢様」 「えっと……、買い物したいんですけど……」 「でしたら旦那様よりお預かりしているコチラのカードをお使い下さい」 「カード?」 手渡されたカードを見て固まる。 これ……、ブラックカードですか!? .
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