3人が本棚に入れています
本棚に追加
そう繰り返しながら、ポールはそそくさとその場を離れて行った。
「あいつ、ヤバイぞ」
ポールが去った後で、ぼそりとオーナーが呟く。
「撮ってた写真を消去しようと思って確認したけど、写ってたのほぼ地面だった」
えっ!?
被写体、私じゃなかったんかいっ!
オーナーに詰め寄られたせいか、毎日のように現れていたポールは、ピタリと店に来なくなった。
やっと平穏が訪れた。
そして私は日々のルーチンワークをこなす。店頭でしゃがみ込みながら、ポット苗に水をあげていると、ポンポンと後ろから肩を叩かれた。
反射的に振り向くと、警察官のコスプレをしたポールが立っていたのだ。
突然の事に驚き、私は声を出せずに口を開けたままポールを見つめた。
ポールはヘラヘラ笑いながら、敬礼のポーズをし、私にこう告げたのだ。
「逮捕しちゃうぞ」
Σ(゚Д゚)ギャーーーーー!!!!
(I am Paul *完*)
最初のコメントを投稿しよう!