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「此の艦はその早期警戒機が撃ち落とした奴に損傷されたのだ。
それにあいつらは、後30分もすれば燃料切れで居なくなる」
日本軍は腕の良いパイロットをフィリピンで大量に消耗した。
そのせいで、沖縄に出撃してくる特攻機は、飛行学校を卒業したヒヨッコがそのまま特攻に参加させられて居るらしく。
ベテランあれば、早期警戒艦の後方に目当ての空母や戦艦などの大型艦が居ることを知っており、早期警戒艦なんて見向きもしない。
ヒヨッコの新米パイロット達は、それを知らないのかどうか知らないが。
早期警戒の駆逐艦だろうが、小型艦艇だろうが見つけると突っ込んで来る、突っ込まれ少しでも損傷し、黒煙を噴き上げると、それを目指して電灯に集まる蛾のように、次々と飛来して来るように成った。
その為に、早期警戒を任務とする駆逐艦の損傷率が急上昇している。
「艦長、交代が来たようです」
その声に双眼鏡を後方の沖縄本島の方角に向ける、駆逐艦とLSTがこちらに向けて、近寄って来るのが見えた。
「艦長、早期警戒機が引き上げます」
「早すぎないか?、クソ、仕方がない交代の部隊を早く寄越すように頼んでおけ」
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