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水たまりをわざと蹴った
鈍色に映っていた空は飛び跳ねるように踊った
くすんだ色に似合わないくらい 軽やかに
ひとつ 季節をすっ飛ばしたみたいな
水たまりと空と僕は一緒に踊る
ふわんふわん
水面が揺れる
ふわんふわん
空が揺れる
ふわんふわん
僕の顔が揺れる
小さな葉っぱが
今にも沈みそうに危うく揺れていた
沈んじゃ可哀そうだから
今度はゆっくりと水たまりに入ってみようか
鈍色の空が揺れないように
浮かんでる葉っぱの上に
小さな花びらをそっと そっと乗せて
小さい色を乗せた船ができた
まるで そこにだけ色が付いたよう
色のない世界で ゆらりゆらりと船は揺れた
空を渡っていくように
どこかで蛙が鳴いていた
鈍色の空には綺麗な虹がもうすぐ架かるだろう
たくさんの花びらを敷き詰めたように
淡い淡い虹が
――まだ優しい―――淡い虹が――――――
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