発症

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その日の夜、おれはコンビニで買ったビールを片手に、自分のアパートへと帰ってきた。 ドアノブに手をかけた時、手の甲がまだ赤く腫れていることに気がつく。 触るとまだ少し痛んだ。呪いとか言ってたな……。 バカな。呪いなんてあるわけない。それより、何かの毒だったらどうしようか? そう思いながら手の甲の腫れを見ていたら、赤く腫れている部分が卵に見えてきた。 『お前の体に呪いの卵を植えつけた』 あの男の言葉が思い出される。 ないないない! おれは頭をブンブンと振り、ドアを開けて部屋の中へと入った。
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