第3章

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「ねぇ。侑李。今度の土曜日。暇?」 大学のベンチでお昼を食べていると、この間の女友達が来て言った。 『今度の土曜日?夕方までバイトかな。何で?』 どうせ、また合コンかな。 「じゃ、夜は空いてるのよね。あのね。ちょっと付き合ってほしいところがあるんだけど。」 私の横に座ってきた。 因みにこの子は真田舞(さなだ まい) 合コン大好きなお嬢様。 『何処よ。舞が言うと怪しいわよ。』 サンドイッチを頬張りながらチラリと舞を見た。 「何でよ。私が変人みたいに言わないでよ。」 頬を膨らませ文句を言う舞。 『合コンキラーの舞ちゃん。で?何なのよ。』 膨らました頬をつついて続きを促した。 「ホストクラブ。」 えへっ。何て可愛い子ぶりっ子してる良い歳の女。 『いかない。そんなのお金の無駄。男にお金使うなんて、お金をドブに捨てる様なもんね。』 カップのアイス珈琲をストローで飲んで片付けをする。 「違う違う。そうじゃなくて。タダで行けるのよ。飲み放題!どう?!」 あー。少し惹かれる話。 だけど… 『益々、怪しい話ね。ホストクラブでタダで飲み放題とか。聞いたこと無いわよ。行かない。』 タダ程高いものは無いってね。
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