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最後に見た直の悲しそうな表情が頭から離れない。
私が酷いことを言ったのは分かってる。
でも、あんなに悲しそうな顔をするなんて思ってもいなくて。
何も言わずに立ち去れば良かったと後悔が押し寄せる。
直を傷付けたかもしれない。
最初の頃、直が言ってた。
俺だって傷付くんだぞ。って。
冗談混じりに言ってた。
でも、それは本心だったんだと思う。
思えば私は直に酷い事ばかり言っていた。
ホストは大嫌いだと言ったり、信用できないと言ったり。
その他にも散々酷い事を。
それでも直は私を好きだと言ってくれていた。
本気だと言い続けていた。
最悪なのは私だ。
私はどれだけ直を傷付けてきたのだろうか。
直は夢の為にホストをしている。
それを分かっていたのに、ホストの直に接した時、私は嫉妬した。
そう。ただの嫉妬だったんだ。
あんな事言うつもりはなかったのに。
直は仕事だと割り切っているのに。
割り切れてないのは私。
ホストの姿を見せないようにしていた直の優しさを打ち砕いたのは私の嫉妬。
きっと、もう直は私を嫌な女だと思ったはずだ。
もう私を待つことはしないだろう。
２度と私の前に現れる事は無いだろう。
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