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それから、注文を聞きに行った時も料理を運んだ時も何かと話しかけられた。
雅司の先輩に。
会計の時、雅司が来て支払いを済ませた。
『ありがとうございました。』
「あのさ。これ。良かったら連絡ちょうだい。」
そう言って携帯の番号が書かれた紙を手渡された。
連絡ちょうだい。って。
彼女居たじゃん。
紙をエプロンのポケットに入れてバイトを続けた。
バイトが終わって店の裏口から出ると
「侑李。お疲れ。終わった?」
待っていたのは
『タカ?どうしたの?珍しい。』
相葉隆。(あいば たかし)
彼女持ちの23歳。
車の修理工。
「いや。ちょっと会いたくなって。」
『ふ~ん。彼女と何かあったの?』
歩きながらタカに近付く。
「…まぁ。ん。色々。」
『そう。』
そのまま歩けば一緒に横に並び歩くタカ。
で、私のマンション。
『何か飲む?』
冷蔵庫から水を取り出しタカに視線をやる。
「あー。ん。ビールちょうだい。」
『帰らなくていいの?』
聞きながらビールを手渡した。
「今日は帰らねぇ。部屋ん中ぐちゃぐちゃだし。帰りたくねぇ。」
そう言ってビールをグッと呑むタカに詳しく話を聞かされた。
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