第3章

9/11

315人が本棚に入れています
本棚に追加
/230ページ
「嫌だ。って言ったら?」 ……ウザい。 目の前のホストの腕をグッと掴み言った。 『退かして帰る。』 腕を下にグッと下ろしてやろうと力を入れる。 …動かない。 細いくせにムカつく。 「どうしたの?退かして帰るんじゃないの?」 …すっごいムカつく。 ニッコリ笑って言うホストに本気で腹が立つ。 あー。そう。 そっちがその気なら。 ホストの腕を掴んでいた手を下ろした。 ホストの方へと向き直り満面の笑みで言ってやった。 『ごめんねぇ。私、あんたみたいなのが一番嫌いなの!』 言うと同時に大事な所へ膝で攻撃。 膝は直撃したらしく、ヴッ!っと言ってしゃがみ込んだ。 「…っおまえ…さいあく…」 あそこを両手で押さえながら苦しそうな声で文句を言うホスト。 私もしゃがみホストの顔を覗き込んで言った。 『お褒めの言葉をありがと♪お大事に。じゃ、さようなら。』 ニッコリ笑って立ち上がり店を出た。 あー。もう。本当、最悪。 お金も無いし電車で帰ろうと駅へ向かった。
/230ページ

最初のコメントを投稿しよう!

315人が本棚に入れています
本棚に追加