第3章

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ホストの痛がる顔を思い出し、少しスッキリした気持ちで電車に乗り込みマンションの近くの駅で降りる。 …お腹空いたな。 帰って作るのも面倒で途中にあるファミレスに寄った。 今日は和食の気分。 何て思いながらメニューを見て、肉じゃが定食を注文した。 スマホを取り出せば舞からのメッセージ。 どうやら舞はそのままホストクラブで呑んでいるらしい。 で、あのホストは私が帰った後も凄く怒っていたらしい。 まぁ、そうだろうな。 でも、あれはどう考えてもあっちが悪いし。 それに、2度と会うことはないから私には関係ない。 返信する事なくスマホをテーブルに置いて顔を上げた。 すると店の奥の方のテーブルに見覚えのある人物。 雅司だ。 一緒に居るのは勿論彼女。 居酒屋で見かけた時以来、彼女と一緒に居るのを見るのは初めてで。 へぇ~。 彼女と居るときは、あんな顔するんだ。 頬杖をつきながら、そっちを眺める。 相変わらず仲良いんだ。 あの居酒屋の時と変わらず仲良くしてるみたいで。 幸せそうに笑う雅司を見てスマホを手にした。  
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