第4章

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「侑李って、そういう所は真面目よね。感心するわ。兄貴って言えばさ、お兄さん元気かな?格好いいよねぇ。侑李のお兄さん。」 うっとりした表情に変わる渚に呆れる。  『あんたには愛しの松田君が居るでしょ。』  「それとこれとは別よ。侑李のお兄さんは憧れみたいな?だって、凄く格好いいじゃん。彼女出来たかな?」 キラキラした目で見るな。 『知らないわよ。兄貴の事なんか。格好いいって言うけど、一昔前はバリバリのヤンキーよ?それの何処がいいのよ。』 特攻服来て派手なバイク乗り回してたヤンキーだよ? 「知ってるわよ。だから格好いいって有名なんじゃない。地元じゃ知らない人居ないんじゃない?」 『バカで有名なのよ。あの兄貴のせいで私は迷惑しか被ってないわよ。本当、迷惑。』 大きな族の総長だった私の2つ上の兄貴。 それでさえ目立っていたと言うのに、これがまた誰が見ても頷く位の容姿を持っているという厄介な奴。 それゆえに、私が被った被害は多大だった。 特に女関係。 最低野郎だったから。 あー。思い出すのも嫌だ。
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