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「ほらね。結局は拒否しても会いに来るんじゃない。で?大人しく帰ったの?」
今日は天気が良いから、大きな木の下でコンビニのサンドイッチ。
渚が相変わらず呆れて聞いてくる。
『帰ったんじゃない?閉め出したから、その後は知らないし。冷めたってハッキリ言ったから、さすがにもう来ないわよ。』
「だといいけど。2号にしておいて別れたくないって言ってくる位だからねぇ。そんな直ぐに退くとは思わないけど。」
ゴミを片付けながら渚が言った。
『そうかな?彼女とも長いみたいだし。これをきっかけにそろそろ結婚でもしそうだけどね。』
渚の片付ける姿を見ながら言うと
「あんたって本当、恋愛向いてないわ。ずっと独り身かもね。」
私に視線をやり、飲み終わったコーヒーのカップを袋に入れる渚。
『独り身結構。結婚とか絶対したくないし。結婚とかして、浮気されてみなさいよ。最悪じゃない。別れるとか簡単に言える状態じゃないのよ?親とか親戚とかさ。まして、子供でも居てみなさいよ。そんな事考えたら、結婚とかもう地獄にしか見えないわよ。』
結婚は人生の墓場ってよく言うでしょ?
「…あんたと話してたら将来が不安になるわ。」
『渚は大丈夫何でしょ?松田くん。』
「私じゃなくて。あんたのよ。侑李。」
指をさされ、眉間にシワを寄せた。
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