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『どういう意味よ。』
指された指を握ってやった。
「本当の愛も知らずに年老いていくのよ?淋しすぎるわよ。今のうちにちゃんとした恋愛しなきゃ、私達だっていつまでも若い訳じゃないのよ?年取ってから恋愛なんて出来ないわよ。後悔しても遅いって話よ。」
掴んだ指を離して立ち上がり、パタパタとズボンの汚れを落とす。
『若い時に嫌な想いをするより、今は楽しんだ方が後悔しないわよ。年取ってまで恋愛しようとは思ってないし。卒業したらバリバリ働いてお金貯めて。老後は自分の貯めたお金で有意義に過ごす。これこそ、人生の楽しみでしょ。そんな、形の無い愛にすがり付いて生きていきたくないわよ。』
まだ、座っている渚に逆に指を指して言ってやった。
「はいはい。そうですか。あんたに恋愛論を語った私がバカでした。」
渚も立ち上がり呆れた様に言われた。
まぁ。いつもの事だけど。
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