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『…あんたさ。何なの?嫌がらせ?』
急いでいるあまり店に直行した私をしっかり見ていたらしいホスト。
何故か一時間程してからホスト仲間であろう数人で店に来やがった。
「俺等、客。ちゃんと接客しろよ。榊侑李。」
にやけるホストと物珍しそうに私を見るホスト数人。
『…ご注文お決まりになりましたらお呼びください。』
水をドンッと置いて睨んで奥に行った。
「榊さん。あの人達知り合い?」
同じバイトの先輩に聞かれた。
『…いえ。知り合いじゃないです。』
全然、知り合いじゃない!
「えぇ~。残念。あの人、右側の手前の人。凄く格好いいから知り合いなら紹介してもらおうと思ったのに。」
……あいつかよ。
趣味悪っ。
『どう見てもホストじゃないですか。ホストとか一番最低な人種ですよ?女食いもんにしてるんですよ?先輩、あんなのに引っ掛かったらダメですよ。』
ってか、先輩。
彼氏居なかったっけ?
「ホストが彼氏とか。自慢にならない?何か優越感に浸れるよねぇ~。」
ホストのテーブルを見てうっとりしている先輩に呆れる。
『先輩。彼氏とはうまくいってるんですか?』
さりげなく聞く。
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