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「彼氏?ん~。まぁまぁかな。」
『…まぁまぁって。』
どんな付き合いだよ。
「あっ。注文決まったみたい。」
先輩の視線の先でホストがすいません。と手を上げている。
『どーぞ。先輩。行ってください。』
と、いうか。行って。
そう?と嬉しそうにホストのテーブルへと向かう先輩。
私は他のテーブルの客の元へ行った。
注文を聞いてマスターへ伝える。
テーブルセットを準備していると
「榊さん。あちらのテーブル。あなたをご指名よ。」
不機嫌な先輩が指差したテーブルに視線を向ける。
……あのホスト野郎。
にこやかに手を振り私を見ていた。
仕方なしにそっちに向かう。
『…ご注文お決まりでしょうか?』
それに答える様に連れのホスト達がパスタやピラフを注文した。
そして、その後にバカホストが
「よしっ。決まった。俺は榊侑李で。お持ち帰り出来ます?」
……殺す。
殴っていいかな?
グッと拳を握り締めた。
『…あんた。本当、いい加減にしてくれない?』
おっと。
胸ぐらを掴んでしまった。
「おっと。客に手あげちゃダメだろ?」
腕を掴まれ引き寄せられた。
「バイト。クビになっちまうぞ。」
耳元で囁かれた。
…ックソ!
体勢を整え注文を繰り返す。
『…暫くお待ちください。』
言って中のマスターに注文を繰り返す。
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