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地獄の様な時間が、一時間半程過ぎた頃ようやくホストがレジに来た。
「いくら?」
『…4350円になります。』
あれから何かにつけて私を呼び出し、色々と質問してきたホスト。
それを見ていた先輩が、あそこのテーブルは榊さん担当ね。とか言い出しやがって。
何度殴ろうかと思った事か。
「何時まで?バイト。」
一万円札を出しながらホストが聞いてきた。
『5650円のお返しです。有難うございました。』
質問を無視してお釣りを差し出す。
「無視すんな。」
差し出した手を掴まれた。
『早く仕事行きなさいよ。ほらっ。皆、待ってるわよ。』
店の扉前に待っているその他ホスト達。
「じゃ、何時まで?」
…しつこい。
『…11時。』
後ろに他の客が待っているのを見て仕方なしに答えた。
「11時な。迎えに来るから、また後で。じゃあな。榊侑李。」
にこやかに手をあげて外へ出ていくホスト。
……迎え?何で?
って!おいっ!
『…っちょっと!お釣…』
手には受け取ってもらっていないお釣がそのまま。
「お会計いいですか?」
しまった!次の客が居たんだった。
『あっ!はいっ。すいません。どうぞ。』
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