315人が本棚に入れています
本棚に追加
/230ページ
『……本当に来るとか…あんたさ。仕事じゃなかったの?』
どう見ても出勤しましたの格好だよね?
「仕事?してきた。ってか、俺さ。今日、頭痛くてさぁ~。早退?」
……さすが詐欺師ホスト。
『そう。頭痛いなら早く帰って寝れば?何なら頭痛薬あげようか。』
嫌味を込めて言ってやった。
「要らねぇ。治ったし。早く乗れよ。送ってく。」
はい?
こいつはバカなのか?
本当の本当にバカなのか?
何、当たり前の様に言ってんだ?
『…こんなバカ、初めて見た。あんたに送ってもらう筋合いは1ミリたりともないわけよ。変な事ばっかり言わないでくれる?バカが移る。』
シッシッと手で払う。
「…マジ、ムカつくな。お前。お前さ。彼氏とか出来ても続かねぇだろ?性格悪っ。」
『彼氏とか要らないし。私、誰とも付き合わない主義なの。ご心配なく~。って、事で。さようなら。2度と顔見せるな。』
クルッと回れ右をして歩き出す。
と、やはり捕まった。
このホスト。
かなり面倒くさいんですけど。
最初のコメントを投稿しよう!