第6章

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『……本当に来るとか…あんたさ。仕事じゃなかったの?』 どう見ても出勤しましたの格好だよね? 「仕事?してきた。ってか、俺さ。今日、頭痛くてさぁ~。早退?」 ……さすが詐欺師ホスト。 『そう。頭痛いなら早く帰って寝れば?何なら頭痛薬あげようか。』 嫌味を込めて言ってやった。 「要らねぇ。治ったし。早く乗れよ。送ってく。」 はい? こいつはバカなのか? 本当の本当にバカなのか? 何、当たり前の様に言ってんだ? 『…こんなバカ、初めて見た。あんたに送ってもらう筋合いは1ミリたりともないわけよ。変な事ばっかり言わないでくれる?バカが移る。』 シッシッと手で払う。 「…マジ、ムカつくな。お前。お前さ。彼氏とか出来ても続かねぇだろ?性格悪っ。」 『彼氏とか要らないし。私、誰とも付き合わない主義なの。ご心配なく~。って、事で。さようなら。2度と顔見せるな。』 クルッと回れ右をして歩き出す。 と、やはり捕まった。 このホスト。 かなり面倒くさいんですけど。
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