第7章

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バイトも終わり帰る途中に渚に電話した。 『もしもし?渚?今夜泊めてよ。』 何故ならあいつが来そうだから。 【侑李?どうしたの?急に。何かあった?】 『あいつが現れたのよ。バイト先に。で、今夜はマンションに来るとか言いやがって。ケー番も知られちゃったし。逃げとくの。』 説明をすると 【何だ。そんな事?珍しく深刻な声で言うから何かと思ったわよ。今夜は無理よ。】 冷たい渚。 『松田くんの所?もしかして。』 【そう。明日、ゆっくりだし。今夜はこっちに泊まるから。】 『…親友の危機に冷たい女ね。』 【危機でも何でもないじゃない。ケー番知られてもマンションの部屋までは知らないんでしょ?そしたら、電話来ても拒否ればいいでしょ?あんたもさ、そういうところ抜けてるわよね。】 ……なるほど。 『分かったわよ。この裏切り者。』  言わなきゃ気が済まない私。 【何言ってるのよ。知恵を与えてあげたでしょ?感謝しなさいよ。じゃ、また明日ね。】 …切りやがった。 渚は私の性格も対処法もよく知っている。 本日、二度目の悔しさ。
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