第7章

7/16

315人が本棚に入れています
本棚に追加
/230ページ
仕方なくマンションへ帰った。 マンションに帰り着くなりスマホを弄る。 連絡先からホスト直の電話番号を発見。 即、着信拒否した。 渚のアドバイス通りに。 これでよしっ。 何だかスッキリした気持ちでシャワーを浴びて、いつもの様に適当に時間を過ごしベッドに潜り込んだ。 爆睡してたのに。 スマホの着信音に頭が完全に覚醒しないまま、ベッドの頭元に置いていたスマホに手を伸ばす。 ディスプレイを確認する事なく通話ボタンをスライドさせた。 『……もしもし…』 まだ、夢と現実の狭間で。 【侑李。てめぇ。何俺のケー番拒否ってんだ。】 …ケー番?拒否る? その言葉に一瞬で目が覚めた。 『はっ?!何?!何でかけて来られるのよ!』 プチパニックの私。 【こっちは仕事用のスマホだよ。お前のケー番は知ってんだぞ。プライベート用を拒否っても出来るだろうが。お前、バカだろ。ってか、拒否んな。ムカつく。】 ……仕事用…。 そう言えば言ってたな。 プライベート用のケー番だって。 ……最悪だ。 『……てかさ。あんた今、何時か分かってんの?バカはあんたでしょ。ホスト直。』 時計を見ると午前3時。 【仕事だったんだから仕方ねぇだろ。ってか、下りてこいよ。】 ……ふざけんな。 『本当、ムカつくわね。私、寝てたのよ?それを起こされて、しかも今から下りてこいって何なのよ。言ったわよね?私、あんたの彼女じゃないって。もう、いい加減にしてくれない?』 もう、本当嫌だ。
/230ページ

最初のコメントを投稿しよう!

315人が本棚に入れています
本棚に追加