第7章

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【分かった。じゃ、朝まで待っとく。朝、学校まで送ってくから。じゃあな。おやすみ。】 ツゥーツゥーツゥー………。 って、おいっ。 朝まで待っとくって言った? 今、そう言ったよね? あいつは本当にバカなのか? ずっと車の中で私を朝まで待つと? いやいやいや。 有り得ないわ。 しかも、私。 明日はゆっくりだから、朝早くは行かないし。 マンションの入口が見える窓のカーテンを開け、下を見てみると 『……居るし。』 マンション前の道路脇に黒のスポーツカー。 ホスト直の車だ。 それを見て大きくため息をついた。 『……はぁ~。もう。勘弁してよ…』 ソファーに置いていたカーディガンを羽織り、玄関へと足を向けた。 本当に何考えてるのかサッパリ分からない。 強気で来たかと思えば、こうやって大人しく身を引いてみたり。 ……何なのよ。あいつ。 エレベーターのボタンを眺めながら、またため息をついた。
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