第7章

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道路脇の車に近付き、中をそっと覗いて見た。 ……寝てるし。 運転席のシートを倒し寝ているホスト直。 助手席のウィンドーを軽く叩くと、目を開けてこっちを見た。 ホスト直と目が合った途端、ガバッっと起き上がり車から降りてきた。 「お前。そんな格好で風邪引くだろ。わざわざ下りて来なくて良かったのに。俺、朝まで待つんだったのによ。」 確かに秋口になり少し肌寒い。 ってか、呼んだのはお前だろ。 『あんたが朝まで待つとか訳の分からない事言うからでしょ。バカじゃないの?私、明日はゆっくりだからこんな所に居ても迷惑になるだけよ。あっちに駐車場あるから停めてくれば?』 直ぐ近くの駐車場を指差した。 「…あぁ。分かった。」 『部屋。307号だから。』 言ってマンションに戻った。 しばらくすると、インターフォンの音に 鍵を開けた。 『どーぞ。何も無いけど。』 ドアを開けて中に入るように促す。 「あぁ。悪いな。邪魔する。」 リビングのソファーに座らせ、私はキッチンで珈琲を淹れた。 ローテーブルに珈琲のカップを置いて、私はホスト直の真向かいに座った。 「綺麗にしてんな。ってか、部屋に上げてくれるとか思ってもいなかった。」 珈琲のカップを持ちながらホスト直が言った。
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