第7章

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「それでも、最初にお前に出逢ったんだ。運命感じるだろ。」 ソファーの背凭れに腕を伸ばしニッコリ笑うホスト直。 『何が運命よ。私は全然感じない。あんたの思い込みに私を巻き込まないでよね。』   「お前さ。俺が何言われても平気だと思ってねぇ?初めて会った時から、俺結構凹んでんだけど。」 『そうかもねぇ。今まで色んな女に良いようにしか言われた事無いだろうし。良い人生経験ね。』 腕を組みホスト直にニヤリと笑ってやった。 「だな。俺に新しい刺激をくれるのも侑李だけだ。だから、惚れたんだよ。」 近くに来るな。 徐々に近付いて来るホスト直に、ソファーに足を伸ばして阻止する私。 『それ以上近付くな。』 「心配すんな。近付かねぇよ。お前に手出そうとか思ってねぇし。」 『他の女には直ぐに手出すんだ。最低~。そういう人嫌~い。』 いぃ~と強く言ってやった。 「そういうの可愛いだけだぞ。俺、女に不自由する事はねぇけど、ちゃんと付き合った奴しか手出さねぇから。客とかに枕営業とか絶対しない。そういう奴も居るけどな。ホストの世界も大変なんだぞ。お前が思ってるよりな。」
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