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『最低~。人ん家に朝の4時に押し掛けてきて。言いたい放題言ってさっさと寝てるし。しかも、それを覚えてない?良い度胸ね。ホスト直。』
サラダをバクバク食べて睨み付けた。
「……すいませんでした…」
おっ?さすがに反省したか?
『ホストのくせに酒に呑まれるとかどうなのよ。あんた目当ての客が近くに居たら、目が覚めたらホテルでしたぁ。責任とってぇ。なんて事になりかねないわよ?気を付けなさいよ。バカ。』
本当、バカ。
「…ん。はい。気を付けます。……ってかさ。今の話って、彼女として言ってるみたいに聞こえたんだけど。」
はい?
『…何処がよ。あんたの仕事がら、そう言うの気を付けないと痛い目に合うわよって言いたかっただけよ。どこをどうすれば、そう聞こえる訳?』
「でもさ。侑李。考えてくれるって言ったよな?ちゃんと考えてくれた?」
何事も無かったように、フレンチトーストにかぶりつくホスト直。
『考えてもやっぱり無理よね。第一さ、時間が違うじゃない?私は学生。あんたはホスト直。毎回、あんな朝方に来られても迷惑よ。私だって学校終わったらバイトしてるんだし。疲れて寝てるのいちいち起こされたらたまったもんじゃないわよ。あんたは昼間に寝れるけどさ。だから、ぜったいに無理。これが、ちゃんと考えた結果。はい、終わり。』
咄嗟に出た結果は、なかなかの言い訳だった。
私って凄くない?
よしっ。渚に得意気に話してやろう。
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