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バイトも終わり家に向かって歩いていると
「侑李。」
名前を呼ばれ暗闇に目を凝らすと
『…雅司?』
何で今頃…。
『こんな所でどうしたの?』
近付き雅司の前で立ち止まる。
「…侑李に会いたくなって。」
『何言ってるよの。私達はもう終わったでしょ?早く彼女の所に戻りなさい。』
言ってマンションに入ろうとすると
「待てよ。侑李。俺、あいつとは別れた。今更だけど気付いたんだ。俺、侑李の事遊びとかそんなんじゃなくて、本気だったんだって。あれから侑李の事がずっと頭から離れなくて。だから。やり直さないか?俺の彼女になってくれよ。なっ?」
バッっと言いたいことを言う雅司に呆れて振り返る。
『雅司。私、最初に言ったよね?まず彼女にはならない。雅司に彼女が居たから割り切って付き合えたのよ。雅司が彼女と別れようが何だろうが私には関係ないわ。もう来ないで。』
それだけ言ってまたマンションに向かおうとすると今度は腕を掴まれ引き止められた。
「そんな事言うなよ。頼むからさ。考えてくれよ。大切にする。だから…」
腕を振り払おうとしたら、誰かに横から引っ張られた。
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