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『…ん~。あのさ。何て言うか…』
何て切り出せばいいものか。
「何?言いにくい事?」
テーブルを見れば夕飯が並んでいて。
それがまた。
言いにくくしていたりする。
『…ん。ちょっと…。…あのね、直。』
直は私の隣に座って黙って聞いていた。
『…同棲…やめよう。』
ポツリ言うと
「…何で?俺、侑李に何かした?何か嫌な思いさせてた?」
…そうじゃなくて。
むしろ全然な訳で。
『…違うよ。直は完璧で凄いと思う。』
「じゃあ何で?」
直は私をジッと見ているのが分かるけど、私は直を見れなかった。
『…やっぱり私…誰かの一番にはなれない。…無理なのよ。直が私に本気だっていうのも分かった。凄く良い男だって事も一緒に生活してたらよく分かったし。』
「だったらこのままでいいだろ?まだ途中じゃん。後、2週間はあるだろ?」
『…そうなんだけど…。でもね。直。このまま同棲続けても、私の答えは同じだと思うの。直に変に期待させるのも嫌だし。』
直にこれ以上変な期待をさせたくない。
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