second☆girl~２番目の女~

第９章

「…それで、また誰かの２号になるわけ？」

少し声が変わった直が少し怒っているんだと思った。

『…それは無い。もう、やめた。さっきみたいなのがあれば困るし。私が割り切ってたつもりでも相手がそうじゃなきゃ後が怖いし。』

「侑李さ。お前、何怖がってんの？昔、何かあったんだろ？じゃなきゃ、そんな悲しい恋愛しねぇだろ。二番でいいとかさ。普通ねぇだろ。好きな人には一番には愛されたいって思うのが恋愛だろ？そりゃ、浮気する男も居るかもしんねぇけどさ。世の中、そんな奴ばっかじゃねぇよ。俺はそれを侑李に証明したい。だから、俺の一番になってほしいんだよ。」

私を見つめて必死に言う直にやっぱり目は合わせられなくて。

『……直には関係無いじゃない。嫌なのよ。裏切られるのとか嫌なの。本気で好きになって、その人しか愛せないって思っても相手の気持ちなんて見えないじゃない。口では何とでも言えるのよ。愛してるとか、お前だけだとか。思ってもいない事平気で言えるのよ。そういうの嫌なの。』

俯いたまま直に言った。

「侑李。こっち見て。俺を見ろ。」

『…やだ。見たくない。』

見れないよ。

「いいから。侑李。こっち見て。なっ？頼むから。」

その言葉にゆっくり顔を上げて直を見た。