.:*:。 タチの男③ ・゚:*:・'°

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「だけど僕もさ、男同士はさすがに初めてだったよ。僕の中に“男とSEX”なんて項目なかったもん。学生時代、友達と話題にはしたけど『ありえないないね』『絶対嫌っ!』って言ってた」 「それはわからなくもないな。べつに差別するわけではないけど、俺だってありえないと思ってた」 「だよね。最初から同性しか愛せないって人とは違うとは思うんだよ。なのにさ……僕はスギさんじゃないとダメだったんだ。『彼女がいない』って言ったから、僕のことも見て欲しかったんだ……恋愛対象としてね」 花坂は悩んでた苦しい時期を思い出したのか、少し辛そうに眉を寄せる。 「だからね、マチさんの気持ちだって見てたらわかったよ。一緒だなあって。苦しいんだろうなあってさ」 「“苦しい”か……」 「うん。ある意味さ、好きな異性に告って撃沈の方が“まだ”楽なのかもしれない。悲しいけど、気持ちを解放してやれる。でも同性同士だと、気持ちを解放してやれないし……難しいんだよ、色々さ」
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